つみたてNISAを開始! ーメリット・デメリット・証券会社の選び方ー
つみたてNISA(積立NISA)は、お手軽にインデックス投資ができ、利益に対して非課税という非常に有利な制度です。堅実に一定額を積み立てることで時間の分散を行うことができるので、iDeCoと並んで資産形成の中核として活用すべきものと思います。
最近はテレビでも特集されていたりしますよね。わたしも2018年始から開始しました。
つみたてNISAとは
つみたてNISAは毎年40万円ずつ、特定の投資信託を積み立てることができ、その期間は20年間となっています。最大800万円を20年かけて積み立てることができます。
そして、何よりの醍醐味がその口座内での利益に対しては課税されないということです。
通常、特定口座・一般口座での利益に対しては、20.315%が課税されます。20年後に100万円の利益が出ていたとすると、つみたてNISAでは100万円きっちり受け取ることが出来ますが、特定口座・一般口座だと約80万円が事実上の手取りとなります(税率が変わらないとする)。
メリット
利益に対して非課税
最大のメリットです。
特定口座・一般口座では、100万円の利益が出たとすると、20.315%の税金を納めなければなりませんので、約20万円は納税する義務があります。つみたてNISAではこれが非課税となるので、100万円そのままの利益を受け取ることが出来ます。
簡単にインデックス投資が出来る
対象商品が決まっていますので、あまりに手数料が高いものなどは初めから除外されています。そして、積立方式でしか投資が出来ないため、強制的に時間の分散を行うことが出来ます。
iDeCoと比べてお金の流動性が高い
お金の流動性は高いです。通常の投資信託と同様にいつでも売却して引き出すことが出来ます。
デメリット
元本割れのリスクがある
投資商品ですから当然のリスクです。リスクと取らなければ利益はありません。
特定の商品に積立投資しかできない
メリットのところに書いたように、特定の商品にしか投資できません。しかも、積立方式のみ。株式で何倍もの利益を得ることが出来る人であれば現行NISAを利用した方が有利です。
特定口座・一般口座と損益通算が出来ない
つみたてNISAで損失が生じた場合でも、特定口座・一般口座で得られた利益と損益通算できません。
例えば、特定口座で100万円の利益があり、つみたてNISAがマイナス100万円で決済した場合には、特定口座の100万円に20.315%の税金がかかるため、約20万円の税金を支払わなければならないということです。
損益繰越が出来ない
特定口座・一般口座で損失が発生した場合、確定申告をしておくと3年間損益を繰り越してカウントすることが出来ます。
例えば、2018年に株式でマイナス100万円となってしまった場合でも、2020年分の確定申告時に株式でマイナス100万円を計上することが出来ます。
つみたてNISAではこれが不可能です。NISAでも同様に不可能です。
NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの違い
NISA | つみたてNISA | ジュニアNISA | |
年間投資可能額 | 120万円 | 40万円 | 80万円 |
非課税運用可能期間 | 5年間 (ロールオーバーを利用して最大10年間) |
20年間 (ロールオーバー不可) |
5年間 (ロールオーバーを利用して最大10年間) |
最大投資可能額 | 600万円 | 800万円 | 400万円 |
制度終了の年 | 2023年 | 2037年 | 2023年 (2023年以降も口座開設者が20歳に到達するまでは非課税保有を継続可能) |
対象商品 | 国内外の株・ETF/REIT、投資信託 | 特定の投資信託・ETF | 国内外の株・ETF/REIT、投資信託 |
投資方法 | 指定なし | 積立のみ | 指定なし |
利用可能年齢 | 20歳以上 | 20歳以上 | 0歳~19歳 |
資産の引き出し | いつでも可能 | いつでも可能 | 18歳まで途中払出に制限 (災害等やむを得ない場合は非課税での払出が可能) |
金融機関変更 | 1年毎に可能 | 1年毎に可能 | 不可 |
NISAとつみたてNISAの併用は不可。
つみたてNISAとジュニアNISA、NISAとジュニアNISAの併用は可能。
対象商品
つみたてNISAは対象商品が決まっています。インデックス型投資信託125本、アクティブ型投資信託15本、ETF3本のうちから選ばなければなりません。
現在つみたてNISAで扱っている商品の一覧は、こちらです(金融庁ホームページ)。
代表的なシリーズとしては、以下のようなものがあります。
- たわらノーロードシリーズ(One)
- <購入・換金手数料なし>ニッセイシリーズ(ニッセイ)
- eMAXIS Slimシリーズ(三菱UFJ国際)
- eMAXISシリーズ(三菱UFJ国際)
- iFreeシリーズ(大和)
- 野村つみたてシリーズ(野村アセットマネジメント)
- 楽天バンガード(楽天)
- Smart-iシリーズ(りそなアセットマネジメント)
- 三井住友DCつみたてNISAインデックスファンドシリーズ(三井住友)
- SMTシリーズ(三井住友トラストアセットマネジメント)
これだけあれば、大概のアセットアロケーションには対応できます。バランス型ファンドも含みます。
アクティブ型投資信託で代表的なものとしては、
- ひふみ投信・ひふみプラス(レオス・キャピタル)
- 結い2101(鎌倉投信)
- セゾン資産形成の達人ファンド、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾン投信)
- 世界経済インデックスファンド(三井住友トラスト・アセットマネジメント)
などがあります。人気なのはひふみ投信、ひふみプラスなどでしょうか。
取扱い商品は金融機関によって違いますので、選ぶポイントの重要なポイントとなります。
金融機関の選び方
金融機関は1年ごとに変更することは可能ですが、1つしか開設することが出来ません。自分の用途に合わせて金融機関を選ぶ必要があります。
取扱い商品で選ぶ
金融機関によって取り扱っている商品は違います。豊富な商品を取り扱っているところで開設しておけば間違いはないでしょう。現在の対象は、インデックス型投資信託125本、アクティブ型投資信託15本、ETF3本です。
金融機関 | インデックス型投資信託 | アクティブ型投資信託 | ETF |
SBI証券 |
120本 | 11本 | – |
楽天証券 | 117本 | 11本 | – |
マネックス証券 | 104本 | 10本 | – |
以上の3社で開設しておけば、大概のことは問題ないと思います。つみたてNISAだけでなく、iDeCoや通常の国内外株式取引、投資信託の購入も含めてすべて整っている総合証券会社です。
ETF(【1305】ダイワ上場投信ートピックス、【1320】ダイワ上場投信―日経225、【1599】ダイワ上場投信ーJPX日経400)については、現在のところ大和証券しか購入できません。
積立頻度
積み立てる頻度は、「毎日」「毎週」「毎月」「隔月」「半年ごと」を選ぶことが出来ますが、下記のように金融機関により異なります。
毎日 | 毎週 | 毎月 | 隔月 | 半年 | |
SBI証券 |
○ | ○ | ○ | ||
楽天証券 | ○ | ○ | |||
マネックス証券 | ○ | ||||
松井証券 | ○ | ||||
ライブスター証券 | ○ |
毎日積み立てだと、SBI証券か楽天証券の選択肢となります。この2つならばどちらでも間違いはないでしょう。
ポイントで積み立て
楽天証券では、2018年春から楽天スーパーポイント(期間固定ポイントは対象外)で商品を購入することが可能になる予定です。楽天カードを持っていると、基本的にはどこでも1%の楽天スーパーポイントが還元されます。それを投資信託の購入に充てることが出来るというのです!!
楽天証券の大きな強みです☆
ポイント付与
投資信託の残高に対してポイントが付きます。
証券会社 | ポイント付与率 |
SBI証券 | 1,000万円以上:年率0.2% 1,000万円未満:年率0.1% 低コストインデックスファンド:0.05% または 0.03% |
楽天証券 | 0.048%(10万円ごとに毎月4ポイント) |
わたしのつみたてNISA
上記を踏まえて、わたしはSBI証券でつみたてNISA口座を開設しました☆
私の基準は
- 運用したいと思った楽天VTIを扱っている
- 途中で他の商品にしたいと思ったときに、商品の取り扱いが豊富である
- 投信を積み立てることでポイントが加算される
- 毎日積み立てができる
- 投信積立残高の一部が、日本株の信用取引の証拠金としてカウントされる
- すべての日本株にアクセスが可能な会社
です。楽天証券とSBI証券で本当に迷いましたが、すべての日本株にアクセス可能かどうかでSBI証券にしました。
平日毎日1,619円ずつ積み立てるという設定です。
連日ダウが最高値を記録しているこの時期に始まるのも微妙ですが、きっと20年後にはそれをも上回る株価であると信じて投資します。
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