HSBC香港に口座を持つ理由・意義、口座の種類など ーメリット・デメリット・注意点ありますー
私は2016年秋にHSBC香港でAdvance口座を開設しました。
以降、投資や海外投資のハブとして活用しています。
海外の銀行口座をもつ理由
こちらの記事を参照してください。
なぜHSBC香港なのか
- Premier口座にUpgradeすれば、その他の国でPremier口座をタダで持てるようになり、各国のPremier口座間は無料で資金移動が出来る(Global Transfer)から。
- 香港で購入できるオフショアファンドを購入したいから。
- 上海A株が購入できるから。
- インターネットバンキングでほとんどのことを完結できる。
- HSBC香港ならば口座開設している日本人が多いため、多くの場合はネットを見ればトラブルシューティングが可能と思ったから。
- 困ったときに、最悪の場合窓口に行くのに比較的近い。
- 将来、日本の非居住者となった際にも変わりなく口座を維持できる。
という理由で私は口座開設を行いました。
一番上の理由が最大の動機でした。
そして、将来 数年間 海外留学という状況になったとしても利確せずに投資を続けることが出来るため、そして外国に旅行した時の現金を引き出す口座として使うために開設を決心しました。
HSBC香港 口座の種類(総合口座)
最低預金額 (3か月平均、TRB) |
口座維持料(月額) ※TRBを上回れば徴収されない |
|
Premier プレミア |
1,000,000HKD (100万HKD) |
380HKD |
Advance アドバンス |
200,000HKD (20万HKD) |
120HKD |
Personal Intgrated パーソナル・インテグレーテッド |
5,000HKD (0.5万HKD) |
60HKD |
総合口座というのは、香港ドル普通預金(HKD Savings)、当座預金口座(Current Account)、定期預金口座(Time Deposit Account)、外貨預金口座(Foreign Currency Savings Account)などをすべて含んでいるもののことです。
投資口座(Investment Service)もありますが、これは総合口座を開設する際に別途開設する必要があります。
我々、日本の居住者が開くことが出来るのはAdvance口座以上の総合口座です。
口座開設3カ月程度でPersonal Integratedにダウングレードする人がいるみたいですが、そのような方はHSBCに口座を持つ意義があまりないので、最初から口座開設する必要がないと思います。
むしろ、PremierでなければHSBC香港に口座を持つメリットの半分程度しか享受できないので、将来Premierにしない方も必要ないのではないでしょうか。
Personal Integrated(パーソナル・インテグレーテッド)
インターネットバンキングがメインの総合口座。
主に香港在住者用の口座。
Advance(アドバンス)
- Advance専用カウンター
- 担当者がつく
- Unit Trustの購入手数料(最小1.5%)・金利などのちょっとした優遇
- グローバルビュー(Global View)で世界のHSBC口座を管理できる(有料:US$7かかる)
- クレジットカードが作れるかもしれない
- 他国のHSBC口座の紹介(HK$800かかる)
Advanceになると、手数料の優遇や国際サービスが付くようになります。
クレジットカードについては、作れている人と、作れない人がいるようです。HPには年会費無料のHSBC Advance Visa Platinum card®が審査なしで発行可能と書いてはあるのですが。
私はまだ申し込んでいませんので分かりません。
本当にかっこいいですね!!
次回香港に行ったときにでも相談してみるか。だが今の生活だとあまり使わない。。。
Advance以上になると、手数料の優遇や優遇窓口の利用などのメリットが出てきます。
Premier(プレミア)
- 専属の担当者がつく
- プレミア専用カウンター、プレミア専用の支店
- プレミアラウンジを使用できる
- Unit Trustの購入手数料(最小1.0%)・金利などの優遇
- 他国のHSBCプレミア口座をTRBを満たさずに開設出来る。
- グローバルビュー(Global View)で世界のHSBC口座を管理できる(無料となる)
- 他国のHSBCへの送金手数料が無料となる
- 審査なしで、クレジットカードが発行できる(プレミアマスターカード)
- 口座への入金手数料の優遇
などです。
海外送金もらくらくで、HSBCプレミア口座内であれば送金手数料は無料(為替手数料などはある)(Global Transfer)。
年会費無料のプレミアマスターカードも審査なしで発行可能。
クレジットカードフェイスはAdvande用の方がカッコイイですが、このカードには多大なるメリットがあります。(下の表参照)
「これが目に入らぬかぁ!」的なメリットもあるようですw
他国のプレミア口座がTRBを満たさなくても持てるのが素晴らしいですね!!
(アメリカのHSBCでも確認しましたが、香港でプレミアを持っていたらアメリカのHSBCでもプレミアを開設してくれるとのことでした @LA)
専用のホームページもあります。
総合口座3種類まとめ表
Premier | Advance | Personal Integrated | |
基本情報 | |||
最低預金額(TRB) | 100万HKD | 20万HKD | 0.5万HKD |
口座維持費 | 380 HKD | 120 HKD | 60 HKD |
国際サービス | |||
グローバルトランスファー、グローバルビュー | 無料 | USD 7 | 利用不可 |
※Emergent Encashment | 無料 | 無料 | 20 USD |
外国口座紹介 | 無料 | 800 HKD | 1,600 HKD |
外国HSBCでのステータス | プレミア | なし | なし |
投資、クレジットカード | |||
電話での株式オーダー | 24時間利用可 | 24時間利用可 | 利用不可 |
Unit Trust手数料 | 最低1%まで割引 | 最低1.5% | 最低2.5% |
審査なしで発行可能なクレジットカード(年会費無料) | HSBC Premier Mastercard® | HSBC Advance Visa Platinum Card®(…とは書いてある) | なし |
上記クレジットカードの特典(一部) | Free Global Wi-Fi(Boingo)、レストランで1名分無料、特定ホテルで2滞在したら2泊無料、エアポートリムジンサービス250HKD、Expediaゴールド会員、Expedia 10% off | Expediaで10% off | |
サービス | |||
店舗 | 世界中のプレミアセンターを利用可 専任担当者によるサポート ※デジタルカウンター |
優先カウンター | 通常のカウンター |
テレホンバンキング | 24時間365日利用可(プレミア専用窓口) | 24時間365日利用可(アドバンス専用窓口) | 通常の電話対応 月~土 9:00~17:30 |
※Emergent Encashment:AMTカードや現金を海外旅行中に紛失してしまった場合、自らの口座から現金を引き出すことが出来るサービス。国際展開している銀行ならでは。
※デジタルカウンター:インターネット経由で支店の混雑状況の確認や整理券の発行、来店予約が出来る。
「出典:HSBC HK Premier HP」
その他も、香港外からの資金受取の際にかかる費用など、グレードが上がれば上がるほどメリットが増えます。
Premierは本当に最強だと感じます。
注意事項:投資口座について
上記は総合口座ですが、”投資口座” は何も言わなければ開設されません。
口座開設時は、必ず「投資口座も作って、投資を行いたい」と伝えましょう。
日本に戻って気づいても遅いです。香港の窓口に行かなければ投資口座は作れません。。。
平均預金残高:TRB(Total Relationship Balance)
先ほどの、「最低預金額」の箇所に、「TRB」と書いてあると思います。
これは、Total Relationship Balanceといって過去3ヶ月の平均預金残高のことです。
これを下回ると口座維持費が発生してしまいます。
なので、この金額以上を保つべきです。口座維持費がかかる状況であれば、それだけで資産が減っていきます。
取り扱い通貨
AUD、CAD、CHF、EUR、GBP、HKD、JPY、NZD、RMB、THB、USD
取り扱い投資商品
株式
香港市場、上海A、米国株
を扱っています。
香港株式投資口座管理料:25 HKD/月 がかかります(1銘柄もしょゆうしておらず、取引がない場合はかかりません)。
米国株は別個に月々の口座維持料(5USD/月)がかかりますが、2018年12月31日まで無料です。
香港株 | 米国株 | |
口座管理料 | 25HKD/月 | 5USD/月 (2018年12月31日までは無料) |
売買手数料 | 0.25% (最低100HKD) |
18USD(1,000株まで)
18USD+0.015USD/それ以上の株数(1,001株以上) |
株式購入時のその他手数料 | StampDuty:0.1%(1,000HKDあたり1HKD)
TransactionLevy:0.0027% HKExTradingFee:0.005% DepositTransactionCharge:30HKD |
|
配当受取手数料 | 30HKD | 無料 |
配当金への課税 ※日本での納税は必要です |
なし(香港はオフショアであり配当への課税はない) | 30%かかるらしい |
BOOM証券という香港のオンライン証券がありますが、手数料的には香港株であればBOOM証券が安く、米国株であればHSBC香港の方が安いです。
Stocks Monthly Investment Plan(株式定額買付サービス)も利用可能です。
一定額を決めて、その範囲内で対象の株式を毎月積み立てるプランです。
対象の株式はこちらから確認をお願いします。
ちなみにBOOM証券にも同様の株式つみたてサービス(Monthly Stock Savings Plan)がありますが、1銘柄につき1ヶ月に50HKDかかるので、香港株のSMIPについてはHSBC香港に優位性があります。
BOOM証券では米国株(US Stock)にもMonthly Stock Savings Planがあります。手数料は1銘柄につき1ヶ月9.9USDかかります。
米国株の積み立てはBOOM証券のみですので、手数料を無視できるほどの金額を毎月積み立てることが出来るならばアリだと思います。
投資は手数料との戦いでもあります。
ちなみに、米国株の定期積立はSBI証券でも実施しています。
こちらも通常の手数料(0.45% :5~20USD)がかかるのですが、1銘柄1,111USD以上/月以上積み立てるならば、こちらを利用したほうが安いかもしれません。
信用取引(香港在住者限定)
+60%までの信用取引が可能です。
HSBC Premierならば年率1.5%、HSBC Advance/PIならば年率2.25%です。
が、
これは香港在住者限定のサービスとなりますので、日本居住者には利用できません。
Unit Trust(投資信託)
1021種類(2018年9月時点)と、めちゃくちゃあります。
日本で売っていないものも多くあります。
HSBCで扱っているUnit Trustは本当に魅力的なものもあるので、口座を持つメリットの一つと言えます。
手数料は高いです。購入時に3%とか5%とか。
ただ、この手数料もプレミアやアドバンスだと優遇があり、窓口で担当に相談しながら購入すれば下げてくれるみたいですよ☆
定期的に手数料割引キャンペーンも行っています。
Unit Trust Monthly Investment Planもあり、積み立ても可能です。
窓口で相談しながら一括の方が手数料は安くなる可能性がありますが、ドルコスト平均法で積み立てるメリットも非常に大きいと思います。
私はUnit Trustも投資の考慮にいれています。
IPO
IPOにインターネットで申し込みが可能です。
私は人生初のIPO申し込みをHSBC香港で行ってみました。
Bond 債券・Certificates of Deposit(CDs)
これもめちゃくちゃ種類があります。
債券なども購入できます。国債、社債などの種類があります。
日本の会社からは困難なことです。
Structured Products 仕組預金
Equity-Liked Investments
Dposit Plus
CPI-Currency LikedⅠⅠⅠ
CPI-Interest Rate Range Accrual
HSBC独自のもので、リスクの高めな商品です。
うまくやれば資産形成の足しにすることができます。
Forex
外貨両替や、外国為替証拠金取引(Margin FX Trading)です。
口座凍結予防策(使わなければ意味がない!)
- 数か月に1回程度、SavingsからChecking口座(またはその逆)に移動させる。
- SMIP(Stock Monthly Investment Plan)で毎月支出があるようにする。
- セブンイレブンなどでATMでの引き出しをする。
といった風に、口座で動きがないと凍結されます。(最後のATMでの引き出しは、手数料もかかるし意味がないので、最終手段です)
それはそうですよね。HSBCの行員からしてみては、全く使っていない(手数料を落とさない)外国人の口座を維持するだけなんて、コストがかかって無駄以外の何でもないですもんね。
せっかく作ったからには活用しなければ意味がありません。投資活動や、海外積立の決済口座として活用しましょう!
SMIPは株式の購入手数料が無料になるので、非常におすすめです☆
これを設定するだけで口座凍結は起こりませんでした。
HSBC香港への入金方法
こちらの記事を参照してください
最近の口座開設状況(ウワサ)
これまでは英語が喋れて、口座が必要な理由を説明できたりすると開けていました。
しかし、最近は英語で問題なくコミュニケーションをとることが出来ても開設してくれないことがあるとのことです。
しかも、どこかの支店で口座開設に失敗すると、それが無駄にHSBC香港内で情報共有されて今後開設できなくなるとか、ならないとか…
心して開設に臨まなくてはいけませんね。
- 英語でコミュニケーションが取れる
- なぜ、海外に口座が必要なのか、なぜ香港なのかなど、明確な理由を英語で説明できる
- 20万HKDはあることを示せる
- (確実性を求めるならば)信頼できるサポート業者にお願いする
私は2016年に孤独の戦いに挑みましたが、今のような状況であれば口座開設サポート業者にお願いすることも必要になってくるかもしれませんね。
サポート業者にもいろいろあって、ぼったくりのところ、ロクにサポートしないなどの業者もいるようです。実績と信頼のある業者を選ぶことが一番大切です。
私はサポート会社を利用していないので実体験としては何も言えません。
まとめ
HSBC香港については、先人たちのブログやサポート会社などのサイトがたくさんあります。
たまに間違った情報が書いてあります。
最終的には自分で公式サイトを確認するのがベストで、間違いがありません。
ただ、公式サイトは基本的には香港現地の人向けです。
あくまで我々は香港非居住者ですので、ルール・対応が違うこともあります。カードが作れたとか作れなかったなどのリアルな情報は、ブログで写真を載せているところが参考になると思います。
また、以前はそうであっても、現在は違うということが多々あります。お知らせがないままルールが変わっていることも十分あり得ます。
このブログでは、なるべくUp-to-dateな情報を心掛けていますが、必ずご自身で最新の情報を調べることをお勧めします。
海外に資産を形成するために、非常に有用な銀行・投資口座だと思います。
興味を持たれた方は、即行動をおこしましょう!
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